SEワンタンの独学備忘録

独学した内容や資格試験に対する取り組みの備忘録

【情報処理技術者試験】基本的な取り組み方と考え方について その①

初めに

SEになってから情報処理技術者試験は幾つか受けてきました。ここでは全体を振り返った教訓や私なりの考えを記しておきます。
簡単な攻略法がのっているわけではないです、私が知りたいです。

まとめて投稿するつもりでしたが、長くなってきたので記事を三回ほどに分けて投稿することにしました。内容は以下の通り。

その①:概要と基本的な考え方 ←今回
その②:各試験の印象や難易度
その③:教訓、格言集


試験ごとの記事は気力がある限り後からでも作成していきたい。

情報処理技術者試験とは

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
 情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。

引用元:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:試験の概要

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する国家試験である。

試験区分と種類について

f:id:wantanBlog:20190715220109p:plain
図はリンクのIPAパンフレットより。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:ポスター・パンフレット


大きなくくりとしては、IT技術者入門向けの基本情報技術者試験、その上の応用情報技術者試験、そして専門分野ごとに分かれた高度区分。
また、IT技術者以外のITに関わる人を対象としているITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験が存在する。

情報処理安全確保支援士(旧セキュリティスペシャリスト試験)は別枠に分類されているが、本ブログでは高度区分の試験の1つとして位置付けることにする。試験略称についても上記の図に準ずる。

試験形態の違いとして、高度区分の中には午後Ⅱに論文試験が存在するものがある。以下の区分はそれに該当する。
ST試験、SA試験、PM試験、SM試験、AU試験

論文試験については人によっては簡単という人もいるが、私自身はまだ合格経験がないため現時点での言及は避ける。

まとめなおすと以下のような分類で扱っていく。

f:id:wantanBlog:20190811001039p:plain

これまでの取り組み

受験時の基本スタイル

私はあくまで受験ごとに一発合格を狙っている。

そのために約半年(前期の受験結果を待ってから動き出すことが多いので正確には約4か月)、必要なだけの勉強時間を積むようにしている。

また、現在の実力だけで受験し特に勉強せずに受ける人もいると思うが、これは合格までに数回かかったとしても結果合格できるなら効率は最高であり、このスタイル自体を否定するつもりはまるでない。

但し、情報処理試験は最短で次の試験が半年後であり、不合格のたびに半年または1年待ちになるので、功を急ぐならその期間は長いのである。

午前の勉強は移動時間が中心、午後は時間がとれるときに平日でも休日でも時間をとる。
基本は過去問演習が中心となり、解答解説がある参考書を一冊購入する。
※この辺りについてはネスペはかなり外れている。

また、参考書の他にその試験分野に関係のある書籍を数冊購入することが多い。これについては試験のためだったり試験関係なくその分野への勉強機会とするためだったり理由はそのときによって様々である。

これまでの受験結果

参考までに私は2015年度入社で、それまでIT系の知識はほぼなかった。

時期 試験 結果
2015年 秋期 基本情報技術者試験(FE試験) 合格
2017年 春期 応用情報技術者試験(AP試験) 合格
2017年 秋期 ネットワークスペシャリスト試験(NW試験) 合格
2018年 春期 データベーススペシャリスト試験(DB試験) 合格
2018年 秋期 情報処理安全確保支援士試験(SC試験) 合格
2019年 春期 プロジェクトマネージャ試験(PM試験) 不合格
2019年 秋期 システムアーキテクト試験(SA試験) 受験予定


SC試験までは一発合格できていたが、PM試験で不合格になってしまった。
PM試験については以下に詳細な記事を作成済み。不合格者の記事であるので合格のための参考にはあまりならないかもしれないが、興味があったら是非みていただきたい。

www.wantanblog.com

基本理論

この辺りからかなり個人的な考え方が多くなる。単純に同意できる内容ではないと思う。
そしてたまに補足を入れるが、極端な考えが多くなる。

積み切った時点で勝ち


情報処理技術者試験(以下、情報処理試験)の試験的な特徴には以下のようなものがある。
・6割で合格
・出題範囲は定められており有限
・出題形式は決まっており予告なく変わることはない
・過去問は一般公開されており容易に入手できる

これらのことから言えることは情報処理試験は基本的に「積めば合格できる」ということである。

かなり飛躍してしまったので、事実からそこまでに至った考えを詰めていく。

まず私は、情報処理試験というのは良くも悪くも結果が100%自責であると考えている。
これは出題形式や範囲、合格ラインが明確に分かっていることからきている。
例えば同じ筆記試験であっても対人で点数の結果を争うのであれば勝ちのラインが変動するため、結果は相手側にも委ねられていると考えることができる。

情報処理試験でも採点者によって結果が変わるのではないか?と考えることもできるが、これまでの経験上、結果が受験したときの感触と大きくずれた経験はほとんどなく、誤差レベルであると割り切っている。IPAの正答はたまに独自の表現になったりして「こんなもの合わせていられるか!」と思うのもわかるが過去問の解答が開示されている以上、こちらで対応できる範囲であると思っている。

そして「結果が100%自責である。」ということを言い換えるならば、自身が一定以上の状態になれば他の要因に左右されずほぼ確実に合格できると考えることができる。だから積み切った時点で勝ちなのである。

目指す状態、現在の状態、積む方法を見極めること

合格することだけを考えるのであれば、とにかく積めばよい。しかし、もちろんただ適当にあるいはがむしゃらに積めばいいものではない。

ここで重要になってくるのが、目指す状態というのがどのような状態を指すか、そして、「現在の状態」とそこから目指す状態にもっていく方法(以下、積む方法)である。


以下、イメージ図
f:id:wantanBlog:20190801010706p:plain


冒頭に述べた「積めば合格できる」というのはこの3つが確実に定めることができたときである。
目指す状態(情報処理試験の場合は安定して6割を超えることができる状態)の見極めの精度が高ければ高いほど、そしてその状態に近ければ近いほど本試験で合格できる確率は高くなる。
そのため合格の要因には目指す状態積む方法が最重要となり、原理的には現在の状態というのはどのような状態からでも合格は可能であるというのが私の考えである。

では、目指す状態積む方法がどんなものなのかというと明確な答えは私も持っていない。というか試験ごとに徐々に定められていくかなり感覚的なものになっている。これが明確に定義できれば本が書け、有名講師になれる。こんなブログを書いている場合ではない。

但し一つ言えるのは情報処理試験の場合、過去問が存在するためそれらの要因を測るためにはその演習が有効であるということ。過去問を意識して解いてみればどのような状態であればこれらの設問に安定して解答することができるのか、そのためには知識が足りないのか試験テクニックが足りないのか集中力が足りないのか見えてくるはずである。

そして、この二つの見極めが誰でも明確に分かるものは簡単と言われる傾向があると思う。分かりやすいものが情報処理試験の午前問題である。午前問題については別途記述する。

また、積む方法というのは人によって様々な工夫があるのだと思う。私は方向性さえ間違っていなけば工夫すら必要なく愚直に積んでいけば合格は可能であると思ってはいるが、やはりある程度の工夫が必要になる場合もある。特に目指す状態に達するまでの勉強時間確保できない、時間的な制約が強い場合がそれである。

最後に、実際には目指す状態というのは正答率で言えば8割程度を設定することが多い。8割が正答できるというのは確率的には6割を下回るときも十分に発生しうるが、ここだけは都合よく現実的に考えれば、8割も正答できるのであれば分からない問題ばかりに偏りが異常に発生するというのは試験の性質上少なく、かなり高い確率で合格できると思っている。


なぜ受けるのか?

多くの場所で語りつくされていることである。基本的には自分の中で、組織の中で、価値が見いだせるのであれば受験すればよいと思っている。

資格試験の中でも特に情報処理試験は、実際の業務に役立つのかというと直接役に立つことは少ない。これは事実だろう。
では、なぜ受けたのか?

一般論を語ってもしょうがないと思うので、ここでは私自身の受験理由について記述する。

理由を見つけて取り組めるようになったのは、応用情報の勉強期間中だったか、終わったぐらいだと思う。
私の場合は理由は大きく二つあり、「基本技術の体系的な学習のきっかけづくり」と「筆記試験への得意意識」からである。

【基本技術の体系的な学習のきっかけづくり】

システムエンジニアといっても業務で行っていることは千差万別である。
アプリ系エンジニアである私は数年間、主にwebアプリの開発に携わってきた。

そんなときにふと思った。業務でやってきたこと以外知らないことが多すぎる。と

業務中に専門外の話を聞いても、基本的なこともしれないのに正直さっぱり分からなからないことが多かった。

もしかしたら、要領のいい人なら業務中に少し話を聞けば十分に理解ができるかもしれない。目標をしっかりと設定できている人なら業務外にも様々な学習ができているのかもしれない。しかし、少なくとも私はそうではなかった。

そんな中着目したのは、3つのスペシャリスト試験であった。
ネットワーク、データベース、セキュリティ。これってシステム開発に関わるならどれも知っていて外れはないんじゃないかと思った。

そして、ならばこの辺の技術を試験合格を目標にして数年かけてでも勉強してやろうと思ったのである。

勉強をする前から分かっていたわけではないが、情報処理試験は例え高度区分であっても、確実におさえるべきことはあくまで基本的な内容である。

そのため、あまり応用的な内容や製品依存である内容に走る必要がないため、基本技術の勉強の動機付けには情報処理試験は最適なのである。
その他のところでかなり合格に徹することを書いているため、矛盾がでているかもしれないが思っていないことは書いていない。

また、これは後付けであるが、様々な応用技術や新技術は基本技術の上にあることが多いと思う。
そんな中で新しい技術に触れるたびに基礎から勉強しているようでは正直遅い。それで十分な結果が出せる人はそう多くはないだろう。
ある程度の基礎知識があれば、本来学習すべき技術の方に集中することができる。また、例え一時的に忘れていても初めから勉強するよりは学習コストは遥かに低いということは多分だれもが様々な場面で体感してきたことではないだろうか。

結果として、この効果が大きかったのはネットワークスペシャリスト試験。私の中ではこれがずば抜けている。
私が元々ネットワークに疎すぎたせいもあるが、各段に視野は広くなり、新しい技術に触れるときにもネットワークの話がでただけでしり込むようなことはなくなった。
また、何気ないところでセキュリティやネットワークの用語は目に耳にとまり調べてみるようにもなった。

現場でネットワークエンジニアとして大活躍している。なんて話をできたら良かったかもしれないが、それが難しいのがやはりこの試験の性質である。
しかしそれでも勉強目的も兼ねてやるのならば、ネスペはネットワークに疎い系アプリエンジニアにおすすめしたい。今では技術者どころか利用者でもネットワークを使用していないなんてことはあり得ないのだから。

【筆記試験への得意意識】

何かを始めるときに、攻めるなら得意なところから攻めていくというのは物事の定跡である。

学生時代、私は比較的真面目だったこともあり、計画的な学習を行い筆記試験で目標を達成するという一連のプロセスをこなすことには少しばかり自信があった。

平凡なエンジニアである私だが、応用情報の勉強中に目標を立てた。
それは2年間、4回の受験機会で3つのスペシャリスト試験に合格することであった。

組織内を見ても、その3つを所有している人は数えられるほどしかいない。
そんな中で私が今、最も早く目に見える分かりやすい結果をだせるのはこの資格試験だと思っのだ。

結果として、スペシャリスト試験3つは元々の目標より早く達成することができた。

資格の効果には、自信とか転職時に有利になることを見かけることある。
転職については、転職活動をしたことがないので分からない。自信については、これまで業務でノータッチだったところにも切り込んでいけることから多少の効果はあったのだろう。ただやはり、この点では試験が業務に直結するわけではないので、試験などやらずとも業務で結果がだせているならばそちらに力を入れれば十分ではないかと思う。

私の場合、最も効果を実感したのは組織内でのキャラクター性の確立だった。
要は、資格持ってる人、試験得意な人という認識である。

すくなくとも若手のうちなら現在の結果でもある程度の印象は持ってもらえる。
資格試験だったらワンタン(私のこと)だという話をされることもでてきたり、今まで関心を持たれていなかった人からPM試験の不合格を惜しまれることもあった。
(※PM試験については単純に良いとこではなく、少し思うところはあるが。。)

そのような現状から、得意分野から結果を出すという効果があったのは間違いないと思っている。
但し、実際には同時に決してコストは安くなかったという点も留意してもらいたいのだが、勉強している姿は人に見せるものではないのでなかなか分かってもらえなかったりする。