SEワンタンの独学備忘録

IT関連の独学した内容や資格試験に対する取り組みの備忘録

【プロジェクトマネージャ試験】午後Ⅰ対策:設問精読

令和2年度のPM試験(情報処理技術者試験)は中止(延期)になりましたが、作成中の記事を投稿してしまいます。

一般受験者の試行錯誤記事です。
勝手な感覚だったり、参考書の受け売りだったりします。

なぜ設問精読??

有効かどうかは分かりません。

PM試験の午後Ⅰは正答率がぶれやすく、その中で設問の読み込み不足によって不正解になっている部分も比率的多いと感じたからです。

もちろん、問題文の精読は大事、というか回答するときはそちらがメインになります。
しかし、問題文の振り返りはブログ上では難しく、また連続的に行うには時間がかかります。

そこで、設問精読の可能性としては、連続的な振り返りを行うことで設問から求められる回答を導く思考や設問を読み込む際のポイントを身に着けることになります。

スペシャリスト系の試験ではまずやる必要がないと思います。
※というより他に優先すべきことの方が多いと考えています。


設問精読

実際の過去問を転用しますので過去問を演習用にとってある場合には閲覧に注意してください。
比較対象としては基本的には私が過去問演習した際の回答をもってきました。

選出基準としては、設問と下線部分だけで正答との比較検討が行える問題です。

平成30年

【問1】
・設問3(3)

サービスレベルの合意の際に、サービス時間及び目標復旧時間などの定義において、なぜ業務処理量及び障害児の業務継続範囲を前提としたのか。その理由を25字以内で述べよ。

IPAの正答 過度な費用負担にならないようにしたいから
私の回答 必要最低限の業務を遂行するため

抜粋型の問題。回答の観点がずれている。

状況の説明はあるが、問われている理由に対する説明はない。
理由に対する細かい言及がない場合、プロジェクトの成否に関わるQCDに関わる部分を主軸とする。


【問3】
・設問1(2)

本文中の下線②について、R氏からP社長への報告に際しては必ず事前にこのような対応をしてもらうことでB課長が防ぎたかったことは何か。40字以内で述べよ。

下線②:R氏からP社社長への報告に際しては、P社社長の思いや関心に応える内容になっているかどうかを、必ず事前にR氏からQ部長に確認してもらう

IPAの正答 P社社長の知りたいことを適切に報告できずに、見直し依頼が発生すること
私の回答 P社社長から見直し依頼が入り、スケジュールに遅延が発生すること

あくまで見直し依頼が発生することを主軸におくべきだが、IPAの正答よりも一歩その後の結果に踏み込んでいる。
本文中に見直しが発生した結果、スケジュール遅延が発生したことが明記されていることと、防ぎたかったことの観点までは詳細に記載されていないため私の回答でもほぼ減点はないと考えられる。

平成28年

【問1】
・設問1

[現システムにおける作業の問題点を新システムの機能]について、K氏が、開発スケジュール面のリスクを軽減するために、早い段階からステークホルダの協力を得て、協働して開発を進めることにした狙いを、30字以内で述べよ。

IPAの正答 新たな業務プロセスを早期に検証してもらうこと
私の回答 手戻りが起こらないように新たな業務プロセスを導入すること

ぱっと見では、大差ないように見えるかもしれない。

しかし、設問中に「開発スケジュール面のリスクを軽減するために、」の一文が入っていることから観点ずれと捉えられてもおかしくはない。
手戻りというワードで開発スケジュール面を考慮しているように記述しているが、後ろに続く「新たな業務プロセスを導入すること」で回答の主軸がずれている。

開発に行うべきことを主軸に「新たな業務プロセスの検証」、スケジュール面の考慮で「早期に」という言葉から正答のような回答が作成できると考えられる。
「手戻りを防ぐために」という言葉が入っても問題ないと思われるが、文字数的な余裕がない。

平成27年

【問1】
・設問2

[ステークホルダの現状]でK氏が、現状の体制の問題として考えた。プロジェクトを推進する上で重要な、図2のある領域に属するステークホルダが存在しない点とは、どのような状態を指すのか。35字以内で述べよ。

IPAの正答 関与度、影響度がともに高い領域にステークホルダがいない状態
私の回答 影響度と関与度の両方が高になる人物

単純な間違い、内容的には間違っていないが問われているものに対しての回答にはなっていない。
直に「状態」を回答する必要がある。

【問2】
・設問2(1)

E課長は、プロトタイプを公開し、事前に捜査してもらうことによって利用部門に何を期待したか。35字以内で述べよ。

IPAの正答 MWS導入による新しい業務プロセスへの理解を深めてもらうこと
私の回答 新業務プロセスを理解し、利用者トレーニングをスムーズに開始してもらうこと

二つの回答を比較するとやや難しいようにも感じる。
ポイントは「利用部門に何を期待したか」の部分だが、「利用者トレーニングをスムーズに開始してもらうこと」も利用者に求める部分であるとも言える。

しかし言い方を変えただけで、利用者トレーニングについてはこちら側の狙いとなる。あくまで利用者側の目線での回答が求められているため、正答は理解を深めてもらうになるのだと思われる。

設問で狙いを問われていたら私の回答の方でも不正解にはできないのではないかと考えられる。


・設問3(1)

E課長が、本文中の下線③のリスクがあると考えた理由を、40字以内で述べよ。

下線③:新業務プロセス案を定義したときのキーパーソンの反応から、業務プロセスの設計を行う過程で作業の進捗が滞ってしまうリスク

IPAの正答 キーパーソンが、業務プロセスの変更が現場に受け入れられるか不安を抱いているから
私の回答 新業務プロセスに不安を持ち、業務プロセスの確定に時間がかかる恐れがあるため

冷静に考えられるなら下線③のリスクに含まれる「作業の進捗が滞ってしまう」と「時間がかかるため」というのは内容がかぶるため不要だと判断できる。

設問部分にはほとんどヒントがないので下線部から読み取る。下線でリスク自体は滞ってしまうことだと述べられており、その原因は前半部分の「キーパーソンの反応」になる。
そのため理由とは「キーパーソンの反応」を主軸とした回答になる。主語のキーパーソンが絶対に必要なのかは分からない。


【問3】
・設問3(3)

B課長が重視した、案2よりも早期に内部設計全体の整合性を確保できることによる案1の品質面でのメリットを、15字以内で答えよ。

IPAの正答 テストでのバグ発生の抑止
私の回答 バグによる手戻りを最小限にできる

不正解とはしにくいようにも感じるが若干ずれている。
品質面のメリットなので、納期や品質を担保したことによるメリットとも言える「手戻りを最小限」は踏み込みすぎていると考える。

場合によっては有効になることもあるが、知識面で勝手にカバーして回答する場合には気を付けたい。

平成25年

【問1】
・設問3(1)

L氏が、X社のクラウドサービスの評価として、開発期間に業務上の問題があるとした理由は何か。30字以内で述べよ。

IPAの正答 来年1月初めから利用したいという要求に対応できない
私の回答 基本案で指摘を受けた来年1月初めまでに開発が完了しない

若干設問の文章が混乱しうるのでまずは設問を確認する。
開発期間にというのは、開発期間が納期に間に合わない(遅延)という事態が業務にどのような影響を及ぼすかということ。

つまり、業務を主軸に回答する必要がある。
また、開発完了後すぐにシステムが利用できるかどうかは状況によるという点は明記されていない場合は考慮しておいた方がよい。

私の回答では、日本語が若干おかしい、開発視点での回答になっているため、記述している内容は大差ないようにも見えるが不正解と判定される可能性もあると思っておいた方がよい。


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やっぱり、PM試験に対しての集中力があがりませんね、受験させてほしい。