SEワンタンの独学備忘録

IT関連の独学した内容や資格試験に対する取り組みの備忘録

【プロジェクトマネージャ試験】PM試験実施対策の振り返り

前提とか

2020年度のIPAプロジェクトマネージャ試験(以下、PM試験)で念願の合格となりましたので、私が実施した対策方法などを振り返っていきたいと思います。
対策方法と言っても、相も変わらず基本的には過去問演習が中心なので考察などを付け加える感じですかね。

なお、私は2019年度春試験で不合格、2020年度秋(元々は春)試験で合格となりました。
今年の試験はイレギュラーだったこともありますが、勉強期間は2年度分合わせてだいたい以下のような感じだったと思います。

・2019年1月~4月
・2020年2月~3月
・2020年9月~10月

時期によってブレも大きいので、超概算ですが週10時間勉強していたとすると4週×8か月×10時間=320時間ぐらい勉強していたことになります。
そんなにやったのか。。

一応算出はしましたが、私は資格試験については勉強時間(どのくらいの時間勉強したか)に頼るべきではないと思っているので、それよりも自身の完成度は測るべきだと思います。

合格の報告記事は以下。
www.wantanblog.com

ちなみに私は実業務での本格的なマネジメント経験はありません。

午前Ⅰ

私は今回免除であるため、午前Ⅰは受けていません
PM試験の内容に集中したいときに、幅広い内容の知識を維持したり、試験時に落とされる可能性を考えることはかなりストレスになると思うので、余裕がない場合は特に免除の状態で受験できるのがよいと思います。

所感

応用情報試験と同じ、広く浅めの知識が必要。
応用情報を一度パスしていればそこまで苦しむこともないか。

実施対策

やるとしたら、基本的には過去問演習だけで済ます。
PM試験を受ける人は応用情報をパスしている人がほぼだと思うので、そのときの午前の勉強方法など。

午前Ⅱ

所感

午前Ⅰと比較するとマネジメント系の問題が多く、深く出題される。
もしかしたら見慣れない単語もあるかもしれない。ただわりと特徴的なため、過去問演習をしていれば自然と覚えられるレベル。

難易度が高いわけではないので、合格を目指すなら絶対落とさないレベルには仕上げたい

実施対策

基本的には過去問演習のみ、PMBOKなどを別途覚えるようなこともしていない。
定番(?)の過去問道場さんを使用させてもらった。

プロジェクトマネージャ過去問道場|プロジェクトマネージャ試験.com

午後Ⅰ

所感

特にマネジメントの知識がない状態で挑んでも何回かのうち合格点に達することは難しくないかもしれない。
ただ、なんとなく過去問を実施するだけでは思ったほど得点力が伸びず、安定させるのが難しいと感じました。
本番で確実に通過させることを考えると決して簡単な試験ではないです。

回答の方針は、プロジェクト全体の視点から回答したり、登場人物の視点で回答したりと様々ですが、各スペシャリスト試験のように技術視点で回答することはほぼない印象。
スペシャリスト試験を受けてきた場合はその辺の違いは意識した方がよいと思われます。

個人的には設問によく着目するのが重要
なに視点で、どの程度の粒度で回答すればよいのかというのは当然ながらほとんどの場合は設問に書いてあります。

実施対策

特に特別なことはない、過去問演習を一回ずつに分けて実施しただけ。
一回分の回答時間は40分。慣れないううちは一回分を45分で実施してもいいかもしれませんが、時間が厳しい試験という印象ではないので、最終的には40分程度で回答できるようにはなっておいた方がいいと思います。

また、他の試験区分と同様に演習後の振り返りを結構しっかりとやった。
多くの場合は求められるのが知識ではないため、間違えた部分を回答のみ確認する程度だと何も身につかずに進むことになる。

後述する翔泳社の参考書などは回答に至るロジックなどの解説がかなりしっかりしているのでよく確認することをお勧めします。

また、個人的には短期間に同じ問題を複数回解くことはあまりお勧めできません。
問題演習中にしっかりとストーリーを読み込むと、次解くときに内容を覚えていることが結構あった。
そうすると、問題演習の際に記憶で解いているのか適切なロジックによって回答を導いたのかが判定しにくいという状態が他の技術系試験と比較すると顕著になる。過去問演習を行う計画をしっかりと立てて少なくとも同年の試験のために演習する過去問は複数回にならないようにすることをお勧めします。

前述の通り、午後Ⅰに関しては設問に対する理解が重要と考えているので、ブログで設問精読ということをやってみたが効果はいまいちわかりにくいところ。

www.wantanblog.com

午後Ⅱ

所感

いわゆる論文試験。
まず、これまでにIPAの論文が必要な試験区分を受験したことがあるかどうかで印象も変わってくるでしょう。

合格記事にも書きましたが、合格に必要になってくるのは以下の通りだと感じました。
この辺は他のPM試験に関する記事や参考書でも言われることが多いことなので概ね間違ってはいないと思います。

1)必要ボリュームを満たす。
2)設問に対する充足度を満たす。
3)試験対象の立場として適切な行動を示す。
4)全体を通して、一貫性を持たせる。

PMとしての高度な考察や対応策の立案などは恐らくそう簡単に身につくものではないですが、上記のような点であれば実際に試験問題に沿って論文を書いてみることで十分に身につくものだと思います。
私は本番試験でも簡単には思いつかないような高度内容などは書いていません。

上記は多くの論文試験で共通で必要になってくることだと思うので、私が実際に受験したことのあるSA試験と比較したときに感じた特徴を記述してみる。

・プロジェクト目標(制約)の設定が重要
SA試験でも似たようなものが求められることがあるが、PM試験ではほぼ必須で必要になる。この制約に基づいてストーリーを展開していくことになるので非常に重要になる。

・システム内部の詳細ロジックには触れない
多くの場合は、プロジェクト運営の目線で記述するため、詳細なシステムロジックなどには触れる必要がない。逆に触れすぎるのはNGとも・・
なにかしらの問題について触れる場合には、システム仕様や技術的な問題より、顧客からの要望や運用上の問題などにすり替えた方が対策がPMの担当範囲になるので書きやすくなるのではないかと思う。

・顧客との接点が一つのポイント
チーム内のマネジメント中心の問題など、問題によっては登場しない場合もありますが、主題になっていない問題でも登場させるケースが多いように感じます。
ステークホルダマネジメントなどの問題であれば、顧客への対応を中心に記述するので当然ですが、それ以外の場合でも問題の報告や対策の提案、承認などで登場させるケースがあります。
現実でもそうだと思いますが、多くのケースで顧客を登場させるべきかは意識しておいた方がよいと思います。

実施対策

合格となったのは今年ですが、論文試験初挑戦であった昨年度の記憶から掘り出していきます。

■時間間隔と論文の大きな流れを把握する
はじめて論文を書くときは非常にしんどいと思います
2000字を超える手書きです。さらには自身が実際に経験したか定かではないように場合もあり、2時間の間、出ないところからひねり出してのアウトプットの連続というのはかなり苦痛でした。
それでもまずは過去問を使って一本手書きで論文を書いてみるところからスタートしました。

ここは他の論文試験の経験があるかどうかで大きく印象が変わると思いますが、論文が初めての場合には制限時間内で必要量を論述するのはそう簡単ではないと思います。
なのでまずは制限時間内に手書きで書ききれるようにすることですが、私の場合は数本程度の練習で内容はともかく時間内には概ね書ききれるようになりました。

この段階では各種参考書などの合格論文に何本か目を通して、論文の流れを把握することも有効だと思います。
内容やレベルは様々だと思いますが、大きな流れは概ね同じ感じになっていると思います。

大きな流れがつかめたら具体的な内容を詰められるようにしていきます。
なお、内容を詰める段階になったら基本的にはPCで回答を作成する形にしてよいのではないかと思います。
手書きでやるのが悪いことはないでしょうができるだけ時間は節約したいですしね。

■PM試験のお決まりに沿って記述できるようにする
他の試験にも共通しているところも多いですが、PM試験ではよく言われる論文の決まりみたいなものがあります。
この辺は各種参考書を参考にすればいいと思いますが、以下のようなものです。

※概ね参考書とかの受け売りです

・ストーリーに一貫性を持たせる
⇒多分細かいところは多少見逃してくれます。が、前半でしっかり語った部分が後半でなにも回収されないとかは避けるべきだと思います。
・設問に確実に応える
⇒当たり前と思うかもしれませんが、書くことに必死になっていると論点がずれたり設問の部分的な見落としなどは練習でなんどもやらかしました。
・PMの立場で記述を行う
⇒原則作業禁止、指示出しに徹するなど。もし現場の実態と異なる場合にはチューニングした方がよいと思います。
・定量的な表現を心がける
⇒必ず全てではないと思いますが、採点者に明確に伝えたいところは定量的な表現にすべきです。

私の場合はこの辺りの内容をPC作成で練習しある程度たったら、手書きでもこれらを意識して書ききれるかたまに測定する感じだったと思います。

■論文内容のネタ集めと整理
特にPMなどの経験がない場合には、設問で問われた状況が全く思いつかず書き出すことができないような状態も発生する可能性もあります。
そのような状況にも対応できるように予め情報の整理を行っておきます。

・対象プロジェクトの選定
まずは全体の骨格ともなる対象プロジェクトの選定を行いました。
プロジェクトの参画経験がない場合には午後Ⅰの問題から組み立てるという方法もあるみたいですが、個人的には実際に経験したプロジェクトを題材にするのがよいと思います。

なぜなら、ストーリーが動かしやすいと感じるからです。
設問で問われていることが発生した、実施した場合のステークホルダの反応や必要となってくる対策、その結果などは全くの仮想プロジェクトよりは記述しやすいんじゃないかと思います。
これは好みもあるかもしません。

ちなみに私は実際に体験した一つのプロジェクトだけで戦いました。

・定量値を集める
論文試験ではプロジェクトの基本的な情報を記入するシートが論文と別にあるのと、論文自体は定量的な記述が求められることから例えば以下のような定量値を集めます。

  • プロジェクトの期間
  • PMの参画期間
  • システム利用者数
  • 顧客の会社規模
  • サーバ台数
  • 総コスト
  • 人員数
  • 各種品質指標値など

これらは実際のプロジェクトであれば現実の数値を確認するのが一番ですが、すぐに入手するのが難しいようであれば、コスト=人員数×期間×単価で算出したり、品質指標値はIPAの資料を参考し多少調整を加えるなどでも問題ないと思います。

とにかく、論文全体で大きな矛盾がでないように準備することが重要になります。

・設問に対応できるようにする

これは発生した具体的な問題や対策、実施した施策などのことです。
例えば以下のようなものから集めてきます。

  • 過去の経験を整理する
  • 参考書などで正攻法を学ぶ
  • 合格論文を参考にする
  • 午後Ⅰの問題を参考にする
  • PM関連の書籍を参考する

これらでいくつか引き出しを用意して、実際に論文で記述しきれるかといった感じで進めました。
どのくらい引き出しを用意しておくかと言うと、PMBOKの知識エリアなどを基準に各テーマで論文が書けるぐらいになっておけばいいのではないかと思います。

PMBOK 10個の知識エリア
1. プロジェクト統合マネジメント
2. プロジェクト・スコープ・マネジメント
3. プロジェクト・スケジュール・マネジメント
4. プロジェクト・コスト・マネジメント
5. プロジェクト品質マネジメント
6. プロジェクト資源マネジメント
7. プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
8. プロジェクト・リスク・マネジメント
9. プロジェクト調達マネジメント
10. プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント

あえて文章にするとこんな感じかなとは思いましたが、多くの問題はQCDの問題に帰結するようなところもあるので、上記は目安としてQCDだけは必ず押さえて後は過去問で必要になったところで書けるテーマを増やしていくぐらいでいいかもしれません。

参考書籍

情報処理教科書 プロジェクトマネージャ

私が実際に使用したのはこれの2019年度版です。
メインの参考書として使用したもので、やはり午後Ⅰ、午後Ⅱともに解説のレベルが高く参考になります。

各論の解説については必要十分といった印象だが、試験自体がそこまで高度な知識は必要ないので、合格論文や解説目当てに購入してもよいのかもしれない。

午前を自力でカバーできるなら、しっかりやれば一冊でも合格レベルにもっていけると思われる良書です。

プロジェクトマネージャ合格論文の書き方事例集 第5版 (合格論文シリーズ)

合格論文の補充のために追加購入。
翔泳社の参考書と比較すると合格論文の書き方などが結構違ってくるので、そうゆう意味で期待通りでした。

ですが、どちらかだけを購入するというなら翔泳社の方を選びます。

なぜ、システム開発は必ずモメるのか?

メインの参考書とは別に副読本、読み物として購入。
IT訴訟やトラブル事例から問題点や対策案を物語調で紹介していく本。

プロジェクト経験自体が少ない場合は参考になる部分もあるかと思いました。
もちろんPM試験向けに書かれた本ではないので、生かそうとするなら本人の姿勢も必要になります。
私は結構好きですが、好き嫌いは結構分かれそうな本です。

IT業界の病理学

一個前の本と同様に隙間時間などに見る読み物として購入。

事例としては比較的現場でありがちなことが書いてある印象。
対策や予防策が実際の現場でどの程度効くのかというのは分からないところもありますが、プロジェクトの状況が詳細に設定されていないものをそのまま現場で適用しようとするのはナンセンスだと思います。

PM試験的には、対策に加えて予防策というのは論文試験でも大切な考え方になります。
読み物は、直接的な答えを求めて読むというよりは、特に実際にはPMではない場合などにPMとしての意識を高めたり、自身(またはその周り)の経験に似たようなことがあったか?そのときどのようにしたか?、あるいは自身の現場で似たようなことが起きたときにどのような事態になり、どのような対策が考えられるか?などを考えるきっかけとすれば有効活用できるのではないかと思っています。

2年近い月日をかけてプロジェクトマネージャ試験という一大プロジェクトが終結しました。
少し期間が開いてしまったのでやや流してしまった部分もありますが、対策としてやったことや思ったことは概ね記述できたかなと思います。

次は勢いのあるうちにITサービスマネージャ試験の受験を予定しています。と言ってもグダグダしてたら申込も始まりあまり時間もなくなってきましたね。

では、またいつかー。