SEワンタンの独学備忘録

IT関連の独学した内容や資格試験に対する取り組みの備忘録

【ITサービスマネージャ試験】2021年(令和3年)4月受験してきた所感とメモ

かなり久しぶりになってしまいました。
関連記事を書くことができませんでしたが、受験は一応してきました。

受験してきた感触とか、結果が出た後に振り替えりようの記事が作成しやすいように自分のためのメモ的な意味合いが強いので、受験者の方が読んでもそんなにタメにはならないと思います。

今回の試験について共感がしたかったり他の受験者の感触が知りたい場合にはぜひ。

受験前の状態

受験までの準備について

今回はITサービスマネージャ試験、通称ITSMを受けてきたわけですが、少なくとも高度試験を受験するにあたっての準備としては過去一ひどい状況でした。

情報処理試験は定期的に受けていますが、今回は時間がうまくとれない状況だったのとモチベーションが大きく落ちていたのが原因です。
今日受けるのやめようかなとか、落ちてもしょうがないかなという気持ちで試験を受けるのは久しぶりでしたね。

それはそれとして、時間が多くとれない場合の取り組み方針の例として記事が書けるかなと考えていたり。。

ITサービスマネージャ試験についての印象

とは言っても全く勉強をしなかったわけではないので、準備期間中には次のような印象を受けました。

参考情報としては、私はアプリ系のエンジニアですがインフラ系の業務にも軽くですが携わった経験はあり、サービス運用に関しては本格的には未経験です。また、情報処理技術者試験としてはプロジェクトマネージャ試験やシステムアーキテクト試験には合格しています。

その他の試験の印象については以下も。

www.wantanblog.com


■全体の印象

思ったよりも知識分野としてアプリよりもインフラ面の知識が問われることが多いと感じました。
どの辺が境界か?というところもありますが、サーバの管理方法や故障時の対応、性能やキャパシティ関連などどのように管理されているのかというところを把握していないとやや取り組みにくいと思います。

但し、詳細なサーバ、ネットワーク機器の設定は問われないので「取り組みにくい」程度で、ある程度は勉強、準備で対応は可能だと思っています。

■午前Ⅰ

PM試験の合格などがまだ効いているので免除でした。

■午前Ⅱ

かなりITサービスマネジメントに関する専門用語がかなり多い印象で、初見では分からないところが多かったです。
実際のITサービスマネージャやそれに準ずる方がどの程度の知識を持っているのかは分かりませんが、ITILなどに準じて運用を行っていない場合は気を付けた方がいいかもしれません。

感覚的に他の試験と比べて、ITSM関連以外の問題も含めて試験問題の流用率が高い印象を受けたので難易度が高いわけではないです。

あまり褒められた方法ではないですが、試験対策的には問題と答えの対応を丸暗記する方法も有効でしょう

■午後Ⅰ

午後Ⅰに関しては、専門知識的には広く浅くの知識があると有利という印象を受けました。
全体の印象として、インフラ面の知識が問われることが多いとは書きましたが、午後Ⅰでは注釈や説明がかなり書かれていることが多いので無くても対応は可能なレベルだと思います。

問題的な特徴としては図表から読み取る系の問題が非常に多いです。
後は状況の整理が大切になると思います。サービスレベル目標がこう設定されているからとか、この時間にバッチやバックアップを行うからとか、ベンダがなに対応していないからとかこの辺を論理的にカチカチと当てはめていく印象が強かったです。

あとは設問で問われる内容が後半に密集している傾向が強いのも試験問題的な特徴になると思います。なので問題の解き方としては前半部分の重要な点をチェックしながら流し読んで、設問で必要な部分を振り返りながら解いていくのが基本になると思います

これは完全にイチャモンですが、
過去問を解いているときに思ったのは、SA試験やPM試験と比較して回答の納得性が低い問題が多かったです。加えて両試験と設問での問い方などが少し違うように感じて解きにくく、他の試験とは試験問題作成の方針が違うのではないかと疑いを持ったほどです。
最後の部分は愚痴なので気にしないでください。

■午後Ⅱ

立場は違えどシステム開発工程を経験している他試験と違って、実際に経験してない部分が多いのでやはり書きにくかったです。
午後Ⅱではシステム移行や性能、キャパシティ管理などは、実際に経験をしている場合には比較的書きやすい題材のなるのかなと思いましたが、完全なアプリエンジニアの場合にはそれなりに準備をしていかないと書く内容に困るのではないかと思いました。

コミュニケーションや要員管理の問題に関してはPM試験などを受けていればその経験を活かせる部分もあると思います。

後はひっかかったところが、参考書などの合格論文を参照していると所謂SierなどのIT企業ではなく、企業の情報システム部などの立場で書かれているものが多かったところです。
実際の受験者層の立場としてはどのような方が多いのかも気になるところですが、そもそもITサービスマネージャという立場としては基本的にそのような立場から書くべきなのか、今回不合格だったときには少し研究しておきたいところです。

ちなみに私はIT企業のエンジニアとしての立場で書くことを貫きました。

受験時の所感

午前Ⅱ

午前Ⅱに関しては自己採点済みで、18/25(72点)でした。
初見の問題などの勘が入った部分はかなり落としてしまい、下振れし結構ギリギリの合格になってしまいました。

ただ、例年通り、また他の区分と同じように過去問で対策を行っておけばほぼ不合格になることはないレベルだと思うので特筆すべき点は特にはないです。

午後Ⅰ

今年度の午後Ⅰは、問1が外部供給者管理、問2が情報セキュリティ管理、問3がファシリティマネジメントに関する問題です。

問題選択としては、まずは他の区分とも共通している部分もありそうなセキュリティの問題を迷わず選択、その後問1と問3の選択はやや迷いましたがファシリティに関しては業務経験も他の区分での勉強経験もほとんどなかったのと図表がやや見にくい印象を受けたので問1を選択しました。

■問1
外部供給者管理の問題ではあるが、インシデントなどITサービスマネージャ試験としては比較的一般的な問題の解き方で対応できるものと見えた。

問題の難易度としては普通レベルだと見る。
設問4に関しては本文から抜粋のみで回答できない問題が混ざっていたと感じたのでこの辺の難易度はやや高い。配点が大きそうなこの読みが外れていると大きく点数を落とすことになるので不合格に直結する可能性もある。

■問2
情報セキュリティに関する問題で、SC試験に必要なネットワークの知識程度があると解きやすそうな印象、主題となるセキュリティに関してはITリテラシーがあればそこまで必要なさそうです。

難易度はこちらも普通程度かなと思っています。過去問と比較すると問題として正統派で取り組みやすい印象。
設問の特徴としては、設問が後半に偏っているので前半部分をしっかりと流し読んで、設問を解くときに戻ってきて読み込むスタイルで解くことになると思います。
設問1の(2)についてはPCの復旧手順からそのまま拾ってきた埋めた感じになったので、そのまますぎてやや不安はある。

最後は回答を写して持ち帰る時間的な余裕もあったので、不安に感じたところを全て落とすようなことがなければ感触的には合格レベルにはのったかな?とは思っています。

午後Ⅱ

問題の午後Ⅱ、問題選択の時点でかなり迷いました。切り上げて帰宅も一瞬考えました。

問1は事業関係管理に関する問題、これは事業関係管理ってなんだっけ?ってレベルでした。
問2は可用性管理に関する問題、もちろん経験はないですが、特に可用性観点での監視項目と評価指標が具体的にあげられず、具体的な定量値なども挙げられないので諦めました。これは完全に準備不足です。

事業関係管理については文章から人的マネジメントの側面もあり、PM試験での経験などが少し活かせそうなのと、随所にリアリティを差し込んでいけば多少ふんわりした内容でもまだ可能性がありそうと判断したので、泣く泣く問1を選択しました。

問2に関しては、経験があるかしっかりと準備してきた場合には比較的取り組みやすそう。経験や準備が不十分かつ午後Ⅱまで残り最後まで解こうとしている場合には他の高度区分試験の経験者で私と同じような思考で問1に流れた人が多そうという予想です。

結論を言えば、なんとか(多分)指定文字数以上で書ききることはできました。ただ前述の通り、事業関係管理の定義があやふやな状態で書いたので望みは薄そうです。

事業関係管理の定義だけ確認して簡単に振り返りを行います。

ITIL事業関係管理(BRM)は、ビジネスとお客様との間に良好な関係を維持することを目的としています。BRMプロセスでは、既存顧客と潜在顧客のニーズを特定し、これらのニーズを満たす適切なサービスを確実に開発します。このプロセスは、事業関係マネージャーが所有します。

引用元:ITILのフレームワーク - Freshservice

サービス提供のために顧客との良好な関係を構築維持するための一連の活動といった感じでしょうか。

問題に関する精読は、結果がでてから(特に落ちてた場合には)やるかもしれません。
ここはざっくりと自身の書いた内容で悪そうなところをメモメモ。

■設問ア
設問アは多分700字いくかいかないかぐらいの分量。やや空白が目立つレベルなので読み出しの印象は悪いかもしれない。

・ITサービスの概要
序盤は定番のことを書いた。書き出すまでにかなり時間を使ってしまったのでとにかく筆を走らせる。
後半部分にはサーバがどうのなどのシステム構成に関することを記述したが、後の部分で全く使用することがなかったので完全に無駄になった。
いきなり不合格にはならないかもしれないが良くはなさそうな点。

・事業関係管理について
定義があやふやだったのでかなりふわふわした感じになってしまった。
直接的な顧客に加えて、より利用者に近い立場のステークホルダとのコミュニケーションの重要性について説く。
自身の役割としては、ステークホルダの意見などを吸い上げサービス運用に活かしていくとかなんかとか。

大きくずれてはいないと思うが、採点者からしてみればこの辺で不信感を持たれてもおかしくはないような文章だったと思う。
自身の役割はステークホルダとの関係構築により着目した方が適切だったかもしれない。

■設問イ

一言で言えば、様々なステークホルダと情報交換するための定例会を開催するといった感じ。
それを「目的、対象とした情報」、「特に重要と考えた理由」、「仕組み+工夫した点」ぐらいに分けて書いた。

内容としてはそうゆうのもあるかもねって感じにはなっていたと思うが、かなり引き延ばし気味で稚拙な感じもあり、経験の無さが見え隠れするような内容になっていたかもしれない。
あと工夫が弱い。定例会に加えてなんとか理由をつけてグループチャットの活用を加えたぐらい。
振り返りを書いている途中で思ったがここの工夫が結構痛かったもしれない。内容は「グループチャットの活用」のままでもいいかもしれないが主張や有効性が弱くなってしまったように思う。

業界特有のオリジナリティは出せたと思うので、その業界に関する仕事をしていることは伝わったと思うが果たして。。

■設問ウ

設問ウは顧客との良好な関係を保つという観点での評価と、今後の課題と対応に関して。
もうだいぶ時間がなかったのでとにかく書き上げることを重視。

評価に関しては、ステークホルダ感での気づきや、私からサービス観点での意見も提供してくれるので顧客としては助かるので評価はできると、なんのこっちゃ。。

今後の課題は、定例会の頻度と情報の鮮度に関して、月一開催だと情報の鮮度が落ちるが頻度を上げるのは難しいし無駄になってしまう場合も多いと。
チャットツールを主軸としたコミュニケーションの促進とかなんとか。。


全体としては、大きな論理的な破綻はなかったと思うが知識や経験のなさが見えるような文章であったというのが評価。
過去試験の合格不合格の経験から、意外といけるときもあるというのは分かっているので、言い方はあまりよくないが他の受験者の出来がいまいちなら補欠合格みたいな感じの可能性はあるかもしれない。

今書けるのはこんなところでしょうか。
ではまた合格発表の時期に!